震災関連助成金

こんにちは。管理部支援.com の専田です。

このたびの「東日本大震災」により、深刻化する被災地の雇用の問題、それに対応する
国の施策については、このブログでも何度も触れてきました。

そうした施策の中でも、高い注目と実行性が期待されているのは、やはり「助成金」で
あると思います。

雇用に関する助成金としては、雇用調整助成金(中小企業緊急雇用安定助成金)を
はじめとして様々なものがありますが、今回の大震災で被災した方を対象とする
緊急対策として打ち出されたのが、

「被災者雇用開発助成金」、
「3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金」と
「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」の支給額拡充・要件緩和の特例措置です。

支給額も高額であり、かなりの注目を集めています。
詳しくは、リンクの資料をご覧いただくとして、概略や注意点などを簡単に紹介したいと思います。

1.被災者雇用開発助成金
(1)概要
東日本大震災による被災離職者及び被災地域に居住する求職者の方を、ハローワーク等の
紹介により、継続して1年以上雇用することが見込まれる労働者として雇い入れる事業主に
対して、助成金が支給されるというものです。今回の大震災を受け、新設されました。
(2)対象となる労働者
①震災により離職された方
②被災地域に居住する方
両方とも震災発生時に被災地で就業または居住していたことが条件です。
(①については、災害救助法適用地域での就業が要件)
(3)支給額
正社員・パート(所定労働時間が週30時間未満)と雇用する会社が大企業・中小企業であるかで
異なります。
①正社員の場合  大企業:50万円  中小企業:90万円
②パート(短時間労働者 ) 大企業:30万円、中小企業:60万円。

ともに助成期間は1年間で、半年ごとに上記の額の半額ずつ支給されます。
(4)注意点
①雇用保険の被保険者として雇い入れること
②1年以上の雇用は有期契約の更新を含みます
③解雇の場合は原則不支給。自己都合退職の場合は在籍日数に応じて支給
④(1)の要件を証明できる資料が必要(雇い入れの際に確認しておいた方がよいでしょう)
⑤平成23年5月2日以降の雇い入れが対象です
最後に、要件を満たす被災者の方が応募しやすい条件であることが必要だと思います。

求人は、被災者に限定した特別なものではありませんので、被災地以外の方も応募することが
考えられます。ですから、社宅アリ、面接の交通費支給などの条件、また備考欄をうまく使って
被災者の方が応募されやすいような工夫も考えてください。

2.「3年以内既卒者採用拡大・トライアル雇用奨励金」
両方ともこれまでにあった制度の支給額の増額と要件緩和措置が取られました。
(1)採用拡大奨励金
平成21年3月以降に大学等を卒業するも安定した就労経験のない既卒者であること。

これまで:正規雇用から6ヶ月定着(勤続)した場合に、100万円支給
奨励金の支給は、雇用保険の適用事業所単位で1事業所1回限り

特例措置:「震災特例専用求人※」を提出し、対象者を雇い入れ・・・
正規雇用から6ヶ月定着した場合、120万円支給
奨励金は、雇用保険適用事業所単位で1事業所最大10回(つまり対象者10人分)
までの支給が可能。

(2)トライアル雇用奨励金
平成21年3月以降に大学等、高校、中学を卒業するも安定した就労経験のない既卒者であること。

これまで:有期雇用期間(原則3ヶ月) 1人月額10万円(期間中30万円)
正規雇用から3ヶ月後に50万円支給

特例措置:「震災特例専用求人」を提出し、対象者を雇い入れ、
正規雇用から3ヶ月定着した場合に、60万円支給

※震災特例専用求人:震災特例対象者に限定した奨励金対象求人のことをいいます。

最後に「助成金全般」に共通して言えることですが、これらの助成金を利用する際は、
必ず、ハローワークを経由することが必要です。
(たまに求人情報誌経由の採用で「助成金の申請を」と相談を受けることがあります)

このようにかなり手厚い助成がなされるのですが、残念ながら、雇用のミスマッチもあるようです。
助成金などの後押しもあって、求人は多く寄せられるのですが、被災地以外の地域からのものが
ほとんどで、様々な事情があって被災地を離れられない方々とのミスマッチが生じているというの
です。

◆被災者求人8割応募なし 地元志向とミスマッチ
47NEWS 2011/05/03 18:41 【共同通信】 報道より
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000016exl-att/2r9852000001bixv.pdf

◆東日本大震災で被災した既卒学生・生徒のために緊急的な募集・採用をお願いします。
(3年以内既卒者採用拡大、トライアル雇用の両奨励金に関する要件緩和)
リーフレット PDF版
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014j2y.html

◆大企業と中小企業の区分については、こちら
中小企業庁HP 「中小企業・小規模企業者の定義」
http://www.chusho.meti.go.jp/soshiki/teigi.html

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