こんにちは。社会保険労務士の専田です。
気が付けば今年もあとわずか、年末年始を控え、季節のイベントも
目白押しです。

年賀状、クリスマスケーキにおせち料理…
近年、この時期になると華やかな季節のイベントの陰でひっそりと
盛り上がり?を見せているのが、「自爆営業」の問題です。

社会問題として顕在化したのは割と最近のことだと思いますが、
昔からこうした問題があったのは、想像に難くありません。

私の幼少期にあった「かいじん21面相」が跋扈したグリコ・森永事件
の当時、我が家で両社のお菓子で溢れていたことがありました。
事件当時、売り上げの低下した両社を支援しようと、安全な「工場直販
お菓子パック」が企画されたようで、これを父が定期的に買い求め、
家に持ち帰るようになったのです。

両社と付き合いのあった父にノルマめいたものが割り当てられていた
らしいのですが、これも自爆営業の一種でしょう。このほか、高度成長期にも、
さらにその昔から特に食品の販売職種では、「売れ残りは自腹」という話は
普通にあったようです。

 

こうした話には、微笑ましいものから、良識を疑ってしまうものまで、
様々ですが、過酷なノルマ、目標未達時の罰金、”自爆”した商品代金の給与
からの天引きなど、態様によっては、労働基準法をはじめとする法的な問題
にも発展する可能性が高いのは、今も昔も変わることはありません。

過酷な年賀状ノルマが問題となった日本郵政で、ノルマを「がんばる数字」
と言い換えた話は思わず笑ってしまいましたが、結局のところ、実態は
変わってないということでしょうか。

「自爆営業」嫌だなぁ…

「自爆営業」嫌だなぁ…

さて、こうした「自爆営業」につながる過酷なノルマの問題はなぜ生じるのか?
という点について、先日、弟である中小企業診断士の専田政樹と議論になりました。
話を要約するとこんな感じです。

①営業成績以外で社員を評価する仕組みがない。
営業・販売系の仕事は、確かに「売ってナンボの世界」でしょう。
でも、「本当にそれだけでいいのか?」という問題は常につきまとうと思います。
それは、コンプライアンスだけでなく、顧客満足度、社員の定着率など多岐に
わたります。自爆営業の問題は「売れば正義」という「思考の硬直化」の症状の
一つではないかと思います。

②忘れられない昔の思い出
モノであふれ、売れなくなったといわれて久しくなりましたが、社員のベテラン層
以上では、「売れて当たり前」の古き良き時代にどっぷりと浸かった方が少なく
ありません。
年賀状などがその代表例だと思いますが、時代の変化に追いつけないベテラン層の
価値観と現実との乖離がこの問題の異様さを際立たせているようにも感じます。
さすがに経営層は時代の変化の認識があると思いますが、そうであるなら組織全体
にその意が伝わらない、「組織の硬直化」の問題もあるのかと思います。

 

よくよく考えてみると①②ともにリンクしているところが少なくないと感じました。
問題の根幹で共通しているのは、「評価制度」ということになるのでしょうか。

評価の指標は企業の目指す方向であり、これが明確であれば、組織の硬直化も防ぐ
ことができ、現場を無視した「自爆営業」のような問題も生じない…と、上手く
行けばいいのですが、そう簡単にはいかないのが現実です。

今後、働き方改革に伴う労働環境の変化の中で人事制度・評価制度の重要性は、
ますます重要になっていくことでしょう。少しでもこうした問題で悩む中小企業の
お役に立てればと思います。

人事・評価制度でお困りの方はこちら。

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