こんにちは。管理部支援.comの専田です。

高齢化社会といわれるようになって久しい日本。
昔の定年は55歳だったと聞きますが、それが60歳と
なり、現在では65歳定年を定着させようと様々な
施策が講じられています。

平均寿命の延伸と合わせ、高齢者の体力の平均値も
年々向上しているおり、職業面でも「生涯現役」を地で
行く元気なお年寄りが増えているのはいいことですが、
実際には好きで働いている人ばかりではありません。

 

最近、老後破産、老後破綻という言葉を目にします。
年金の引き下げに加え、医療や介護の負担が重くなる
中で、貯蓄もなくギリギリの暮らしを続けてきた高齢者が
“破産”寸前の状況に追い込まれる様を指す言葉です。

破産・破綻と行かないまでも、年金や蓄えだけでは
生活ができず、生涯働き続けなくてはならないという
高齢者は確実に増えており、それに比例して高齢者
を巡る労務トラブルも実際に増えているように感じます。

 

先日もある企業から80歳に迫ろうという労働者の
「雇い止め」に関する相談を受けました。

高齢な上に持病も抱えているこの方に対し、会社側は
「危なっかしいので、そろそろ引退してもらいたい」
考えたようですが、高齢者側が頑強に抵抗していると
いうのです。

よくよく話を聞いてみると、
「年金だけじゃ暮らせない。妻は病気で医療費もかかる。
頼れる身寄りもないし、オレが働かなきゃいけない」
とのこと。社長も私も思わず答えに詰まりました。

 

働き続けなくては・・・

働き続けなくては・・・

 

企業側からすれば、加齢により能力が低下し、持病を
抱えているような人を雇続けるのは難しいでしょう。

「事故を起さないか、いつもヒヤヒヤしている」
「仕事中に倒れられたらどうしようといつも心配」
企業担当者からはそんな不安の声が聞かれます。

だからといって働き続けなければいけない高齢者
としては、会社からの引退勧告をそう簡単に受け
入れるわけにはいきません。

 

ただ、こうしたケースでは会社側にも問題のある対応が
散見されるように思います。

それは、「そろそろトシだからいいだろう」と結構軽く
考えている節があるところです。

そして、高齢者側の頑強な反発に遭い、トラブルと
なってから初めて「働き続けなくてはならない事情」
に気づくというパターンです。

 

では、高齢者の「事情」に配慮して、リスクがあっても
いつまでも働いてもらえばよいかというとそれも違うと
思います。

私は、こうしたトラブルを防ぎ、減らすための方法の
一つとして、まずは、
会社側が「働き続けるための基準」を明確にすること
が必要だと考えます。

年齢、身体・作業能力、職務内容、健康状態などを総合的
に勘案して判断するのですが、その基準を整理して明確に
して示すのです。

 

労務トラブルの原因は、「基準不明確」と「話合い不足」
の2点にあると思います。そして、それは高齢者を巡る
労務トラブルにおいても同じではないでしょうか。

それにしても「好きで働き続けているわけじゃない!」
という先の方の言葉が重くのしかかります。

今、こんな話が増えていると思います。
そして、これからはもっと増えていくのではないでしょうか。
にほんブログ村 士業ブログ 社会保険労務士(社労士)へ
にほんブログ村

労基や労務問題からマイナンバーやSNS問題まで「こんな事聞いても大丈夫かな?」ちょっとでもそう思ったら、その悩みをお聞かせください。初回相談は無料です。