こんにちは。管理部支援.comの専田です。

 

「負けるが勝ちの労務トラブル解決法」
無料レポートなどをお読みいただいた方は
もうご存知のことと思います。

この「負けるが勝ち」の考えは、企業と
労働者の間で生じる労務トラブルを考える
際の私の信念でもあります。

この考え方、どちら側のものかと言えば
「企業側」のものであり、労務トラブルに際して
企業側は、「労働者に勝つこと」ではなく、

「いかにうまく負けるか?」を重視し、
「勝ち負けよりも迅速な解決」を優先する

というものです。

 

時に企業の経営者の方から、
「アンタ、やる気あるの?」とか、
「勝つ気でやらない勝負なんてあるか!」
などと、ご意見をいただくことがあります。

また、何冊も本を出されている先生から
酷評されたこともあります。

確かにちょっと言葉足らずなところは
あったかも知れません。

しかし、それでも労務トラブルの解決にあたり
企業側に必要なのは、

やはり「いかにうまく負けるか?」

という考え方だと思います。

 

法律論は抜きにしてちょっと考えてみてください。
仮に箸にも棒にもかからない、会社に迷惑ばかり
かけている、とんでもない社員がいたとします。

そんな社員をスパッと一発、クビにできれば、
会社の「完全勝利」です。困らされていた社長や
担当者の気分も晴れてスッキリとするでしょう。

しかし、クビになった労働者の側はどうでしょう。
当然面白いはずがありません。それだけでなく、
会社に対して強い恨みを持つかもしれません。

 

中には、「そんなの知ったことか!」という強気な
経営者もおられることでしょう。

しかし、「恨みのパワー」は強大です。

会社を恨み、ネット上で会社の誹謗中傷を繰り返す
「元社員」の事例は別に珍しいことではありません。
また、さらにエスカレートして、

・元社員による人事担当者へのストーカー行為
 (家族が巻き込まれる可能性もあります)

・元社員が経営者の個人宅前で騒ぎを起す

・逆上した元社員による会社での刃傷沙汰

・法的手段を経て復職し、日々会社に対する
 嫌がらせにいそしむ社員

というような事例は実際に散見されます。
「恨みの強大なマイナスパワー」はさらなる
大きなトラブルを生み出しかねないと思うのです。

 

ただ、これは、会社は社員のいいなりになれと
いうことではありません。きちんと主張すべきは
しながらも、最終的な落としどころは「考える」という
ことです。

「負けるが勝ち」という表現にに抵抗があるよう
でしたら、「ほどほどに勝つ」でもいいと思います。

要は、あまり相手を追い詰めすぎないということ、
「相手(社員)の退路を断って徹底的に…という
姿勢は、労務トラブルを解決する際の会社の
スタンスとしてはふさわしくない」と思うのです。

 

そうはいっても、労務トラブルの対応を巡っては、
感情的になることもあるでしょう。

売り言葉に買い言葉で互いに激昂して、
「徹底的にやってやる!」ということになる
かもしれません。

それならば、企業側の対応として、最初から
「まず、いかにうまく負けるか?」という発想が
あってもよいのでは?

こじれた労務トラブルを見聞きするたびに
そう感じるのです。

考えの分かれる難しいところだと思いますが、
参考としていただければ幸いです。

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