こんにちは。管理部支援.comの専田です。

 

5年くらい前からでしょうか。
雇用・労働条件を巡る話題で『ブラック企業』という
言葉を聞くようになりました。

ブラック企業とは、一般に労働法令を守らない、
グレーゾーンぎりぎりで社員を酷使するヒドい会社
のことを指します。“ブラック会社”という言葉も
ありますが、意味は同じです。

 

このブラック企業・ブラック会社という言葉、
このところ、とみに聞くようになりましたが、
多用され過ぎてはいないでしょうか?

通常の業務指示、注意指導に“パワーハラスメント”
と反発し、これに反駁する会社を“ブラック企業”
呼ばわりする…。

一部かもしれませんが、そんな使われ方も少なくないと
思うのです。

 

そこで、今回は、本当に批難されるべきブラック企業とは何か?
ブラック企業(ブラック会社)の特徴について3つに整理、検討
します。

また、批難されるべき度合いを「ブラック度」として★の数で
表してみました。(もちろん専田の私見です)

究極のブラックは「労基法5条違反」

究極のブラックは「労基法5条違反」

1.力量不足型ブラック企業(ブラック度: ★☆☆☆☆)
管理職、人事労務担当者の指導力・説明不足から
“ブラック企業”としてレッテルを貼られてしまって
いる企業。

 

適正な業務命令や注意指導に「パワハラではないか?」
などと反発する社員に対し、担当者の指導力・説明不足
から社員に反駁できず、うやむやのうちに済ませることが
続き、いつの間にかにブラック企業のレッテルが貼られて
いるようなケースです。

このタイプの場合、法令違反などの問題となる労働条件を
課していることは少ないと思いますが、会社制度の説明や
業務命令、注意指導をきちんと行い切れない点は会社として
問題であり、“ブラック企業化”する可能性があるといえます。

このタイプは、ベンチャー企業など創業間もない会社や
成長期の中堅企業に多いと思います。

 

2.不知・理解不足型ブラック企業(ブラック度: ★★★☆☆)
会社が労働基準法をはじめとする労働法の不知や理解不足
により“ブラック”な労働条件設定や労務管理を行っている、
または、会社内のコミュニケーションに問題があり、結果
としてブラックな労務管理が行われている企業。

 

このタイプも“力量不足型”と同様に創業間もない企業や
成長期に入って雇用、労働条件が多様化してきた中堅企業に
見られると思います。ただ、法の不知、理解不足の根底には、
どこか「面倒くさい」という思いが見え隠れしています。

何か調べようと思ったとき、溢れるくらいの情報が手に
入る現在、人を雇おうとする会社が労働法について、
「知らなかった」というのは、いかがなものでしょう?
少なくとも法定労働時間や割増賃金などの一般常識的な
基本事項を「知らない」はムリがあります。

 

また、このタイプでは、法令の無知・理解不足に加え、
社内の部署間で意思の疎通が上手く行っていない、
縄張り争いや責任のなすり合いで、責任の空白地帯
とでもいうような状況が労務管理に生じ、結果的に
“ブラック”となっている例もあります。

具体的には「労務管理担当が知らないところで営業部
が勝手に“なんちゃって裁量労働制?”を運用していた」
というような事例です。(労務トラブルが勃発したら
営業部と労務管理担当で”責任のなすり合い”です)

いずれにせよ、このタイプはブラック企業の素質十分です。
真性ブラック企業となってトラブルが起きる前に専門家に
相談して、現状の整理と必要な制度整備を行うべきです。

 

3.確信犯型ブラック企業(ブラック度: ★★★★★)
「労働法上等!」と言わんばかりの法的に問題のある
労務管理を行ってはばからない事業主の会社。

社員は使い捨てと完全に割り切って考えており、
育てようという意識はない。利益最優先。

また、社員とのトラブルを表面化させない特殊工作、
心理的プレッシャーの掛け方や詭弁に長けている。
当然のことながら一番タチが悪い。

 

…全体から見れば、ごく一部の会社であると思いますが、
残念なことにこのような会社は確かに存在します。
いうまでもなく、真のブラック企業として批難されるべき
企業です。

 

私が見聞きした“ブラック企業”の例としては…

「ウチの社員は全員”業務委託契約”だから…」
(業務委託だから社会保険は加入させない?他)

「ウチの会社は”100%歩合給”だからやりがいあるよ?」
(仮に成果ゼロだった場合、給与もホントにゼロ)

このほかにも、社員に業務上の経費を負担させる、
過酷なノルマ、ペナルティを課す、等々…
ブラック企業としての特徴は挙げ始めると憂鬱に
なってくるので割愛します…。

 

以上、“ブラックのタイプ”に合わせ、3つに整理・検討
してみました。

実務的にブラック企業と呼ばれる会社を見てみると、
”確信犯型”を除けば、会社に何らかの問題があり、
結果的に
ブラック企業となっているところが大半で
あるように
思います。

 

大きなトラブルとなってから
「そんなつもりじゃなかった…」と悔やむ前に
今一度、自社の労務管理を見直してみる、
そのための参考としていただければ幸いです。
にほんブログ村 士業ブログ 社会保険労務士(社労士)へ
にほんブログ村

労基や労務問題からマイナンバーやSNS問題まで「こんな事聞いても大丈夫かな?」ちょっとでもそう思ったら、その悩みをお聞かせください。初回相談は無料です。