こんにちは。管理部支援.comの専田です。

 

最近読んだ本の中で
「海外(特にアメリカ)で流行ったものは、日本でも流行る」
という記述がありました。

確かにそうかもしれません。
食べ物、ファッションなど海外から入ってきて
日本で流行したものというのは非常に多いと思います。
(ルービックキューブを真っ先に思い浮かべました(笑)

コンピューターやインターネットのサービスはこうした
傾向がもっと顕著です。Twitter、Facebookなどの
SNSは今ではその代表例といえるでしょう。

 

日本でもSNSは大流行し、爆発的に普及しています。
いろいろなメリットや好事例が語られる一方でSNSを
巡る様々なトラブルが生じているのも事実です。

先にSNSが普及した海外では、特にFacebookを巡り
刃傷沙汰となるような事例もあり、殺人事件に発展した
というようなニュースも聞きます。

それは極端な例としても、タイトルのような
「会社を巻き込むSNSトラブル」については
どうでしょうか?

気になったので調べてみたところ、既に相当数の
トラブルが生じているようで、その中には裁判に
なっているものもありました。以下、概要を見て
みたいと思います。

 

事例1
AMR事件(2011年 米国)
米国のコネチカット州の民間救急サービス会社
(ARM社)に勤務する女性社員が会社に対する不満、
上司に対する悪口を連発したところ、会社の
「SNSポリシー違反」を理由に解雇されたとして、
不当解雇をNLRB(全国労働関係局)に訴えた
というものです。

会社側は、「解雇はSNSポリシー違反によるもの
だけではない」と主張しましたが、従業員に過度に
広範で厳格な「SNSポリシー」を強いることは、
従業員が雇用条件について話し合う権利を妨げ、
労働法令に違反する点が争点とされました。

訴訟の経過としては、ARM社とNLRBの間で
「広範に規制しすぎる同社のSNSポリシーを改善し、
従業員の行為を不当に制限しない」という内容で
裁判前に和解が成立しました。
また、女性従業員と会社との間でも解雇に関する
和解が成立したと伝えられています。

 

事例2
「フィッツジェラルド対ダイアナ・スミス」事件
(2010年 オーストラリア)
美容院の従業員がFacebook上で雇用主に対する
「否定的なコメント」を投稿したところ、
投稿を見た雇用主が、この投稿と勤務態度不良
などを理由に解雇。これを不満とする従業員が
フェア・ワーク・オーストラリア(全国職場関係審判所)
に提訴したものです。

勤務時間外のSNSが雇用に与える影響と懲戒処分を
正当化するケースが争点として争われましたが、
審判は、不当解雇による賠償金支払いを命じるもの
でした。

ただし、審判官は、「従業員はSNSを雇用主や同僚を
蔑むために利用すべきではない」、「インターネットの
サイトに載せるコメントは、もはや私的なコメントではなく、
公に向けたコメントである。」との警句と合わせ、投稿を
すぐに問題としてしていれば審判結果は異なったかも
しれないとの趣旨を述べています。

 

このほかにもFacebookの「いいね!」を巡り
「言論の自由」が争われたケースをはじめ、
様々な事例が伝えられています。

「会社を巻き込むSNSトラブル」を考えるとき、
重要なのは、
「言ってよいこと、悪いこと」を明確にする
SNSポリシー・ガイドラインの策定とその内容であることを
海外の事例も
示しているように思います。

 

日本では、まだ、裁判例などはないようですが、
海外の事例を教訓にトラブルの未然防止に努めたい
ものです。

「海外(特にアメリカ)で流行ったものは、日本でも流行る」
ジンクス的に語られるこの言葉が現実とならないために
私もよりよい方法を考えていきたいと思います。
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