こんにちは。管理部支援.comの専田です。

 

最近、“ブラック企業”“モンスター社員”
という言葉を聞く機会が増えてきました。

社会保険労務士として労使のトラブルを見聞きする
機会は一般の人より格段に多く、それなりにこうした
言葉には、慣れ親しんでいる?つもりです。

 

しかし、立て続けにそうした言葉を聞いたり、
相談を受けていると「世の中、そんなに悪徳企業と
わがまま社員で溢れかえっているのか?」と錯覚を
覚えることがあります。

また、一部のマスコミで労使のトラブルが
おもしろおかしく報じているのを見ると
「対応する人の身にもなれよ!」
と勝手に腹が立ってきます。(笑)

少なくともマスコミで報じられているような
非常識にターボがかかったような“強者モンスター社員”や、
かつての“タコ部屋労働”を彷彿とさせるような悪徳企業が
言われているほど存在するようには思えません。

 

さて、単に重なっただけなのかもしれませんが、
私もこのところ、いわゆる『問題社員』の対応を巡る
会社担当者からの相談をよく受けます。

『問題社員』といっても実に様々ですが、社長や責任者
からこうした相談を受けるときの切り出され方は、
決まって、
「もう限界!辞めてもらうにはどうしたらよいか?」
というものです。

 

我慢に我慢を重ねてきたのでしょう。相談者の顔には、
まるで(辞めさせるという)結論は変わらない」と書いて
あるかのようです。

そこで、これまでどのような形で指導や教育をして
きたかを尋ねると、これも決まっているかのように
「指導は尽くしたが、すべて口頭によるもの。書面などの記録はない。」
という答えが返ってきます。

 

“問題”の程度はどうあれ、これでは会社側は全く不利です。
「問題行為と会社としての指導の事実」に関する客観的な証拠
何もないわけですから、トラブルとなれば、言った言わないの
水掛け論です。

そして、公式には“解雇”などの会社の行った結果だけが
残るわけですから、会社は圧倒的に不利となります。

 

では、どうしたらよいのでしょうか?

まずは、辞めてもらいたいとまで考えるようになった
いきさつを「書面による記録で残す」ことです。

こう助言すると、今度は相談者に「面倒くさっ!!」
という顔をされます。

 

書面の一例(懲戒処分における弁明書)

書面の一例(懲戒処分における弁明書)

 

この書面、別にそんなに難しく考える必要はないと思います。
箇条書きでも構わないので、まずは最低限、いつ、どのような
“問題行為”があって、誰がどのような対応をしたかという点を
まとめてください。それだけでもないよりは、はるかにマシです。

また、社員から問題行為に関して書面による報告を受けるような
形や、指導を踏まえた今後の目標設定といった形 でもよいと
思います。

 

しかし、これは、些細な日常の指導についてまで全て
書面による記録を残せというわけではありません。

個々の事情にもよりますが、何度指導しても改まらない、
反抗的、悪質など、将来にわたりトラブルが予想される段階
から書面による記録を取り始める
ことでも構わないと思います。

 

大切なのは、書式の体裁や法的効力に気を取られるがあまり、
書面による記録を残すことを躊躇するくらいなら、メモ程度でも
構わないので、何らかの記録を残しておくべきだということです。

ただ、きちんとした書式や手順が整備されていた方がよいのは
もちろんのことですから、このような点で必要が生じたら専門家に
相談することをお勧めします。
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