こんにちは。管理部支援.com の専田です。

 

厳しい寒さも少しずつ和らぎ、ようやく春を感じる日も
増えてきたように思います。

会社を取り巻く話題で「春」といえば入社式。
新卒者を中心に新たなスタートを切る季節です。

新入社員の入社準備はもう済んでいると思いますが、
会社から提出を求められる書類の中に「身元保証書
があります。

 

この身元保証。よく聞くものでありますが、
具体的にどのような内容なのでしょうか?

また、行方不明社員の実務対応を検討する本編と
どのような関係があるのでしょうか?

今回は、行方不明社員の対応と親族や身元保証人に
ついて考えてみたいと思います。

 

まず、この社員の「失踪・行方不明」という問題。
どんなトラブルでも相手があることですが、本編の場合、
その相手がいない、連絡が取れない「行方不明」である
ことにその対応の難しさがあります。

対応にあたっては、「会社が勝手にできない」
行方不明社員本人の意思に関わる事項が出てくるため、
親族や身元保証人との連携は重要なポイントとなってきます。

この身元保証人。本来は社員の不正行為や過失による
損害発生時のリスクヘッジなどを目的としたものですが、
私は本編のようなトラブルが生じた際の緊急連絡先や
身元引受人としての意義の方が大きいのではないか?
と思います。※

身元保証書の一例です

身元保証人になる人物で一番多いケースは両親でしょう。
次いで「おじ」などの親戚、さらに親族以外でも友人などの
当人をよく知る気心の知れた人物であると思います。

そして、特に単身者(独身者)の社員が行方不明となった
場合、対応に際して、こうした方々の協力が不可欠です。
例えば、以下のような場合はどうでしょうか?

 

・社員のアパートを訪ねてみたが不在。室内で倒れて
  いないか確認したいが、大家・管理会社から親族の
 立ち会いを求められた。

・警察から行方不明者届は、「家族から出してほしい」
  と言われた。(前回検討しました)

・警察任せではなく、会社側でも独自に捜索しようと思うが、
手がかりは?

・行方不明社員を発見したが、精神的に不安定で付き添いの
  必要がある。しかし、会社で対応するにも限界がある。

・社宅に住む社員が行方不明。そろそろ退去して
もらわないといけないが、家財の処分に困っている。
  (家財撤去の立ち会いや、その保管で困る) 

・行方不明が長期化し、やむを得ず退職手続きをしたいが、
 本人不在で可能なのか。

 

これらの中には、会社が勝手に処理したら後で問題と
なるのでは?」というようなものもあります。

(もっとも「後で問題にする人」というのは、行方不明になった
社員本人しかいないと思うのですが…)

退職手続きにせよ、社宅の退去にせよ、法的に正しい方法
ということであれば、公示送達※という方法がありますが、
時間や手間からして現実的ではありません。
(※以前、検討した記事はこちらから)

 

実際には、このような場合、ある程度のリスクを覚悟して
処理を実行するしかないのかもしれません。

しかし、社員に近く、それなりに客観的な立場で処理に
立ち会ってもらえる親族(身元保証人)の理解と協力が
あれば、大きなトラブルに発展することは少ない
と思われ
ます。

 

こうした理解と協力を得るためには、親族(身元保証人)と
きちんとした信頼関係を築くことが求められます。

そのためには、「異変」が生じた際の速やかな連絡と前後の
状況説明、また、親族の疑問にもきちんと答えられる準備が
必要です。

トラブルの際によく聞かれる、「騒ぎを大きくしたくない」という
会社の考えは、親族からすれば、「何か隠している」という
不信感につながるものと思うのです。

 

普段、会社としては、目の前の社員のことはよく見て
いても、その親族や身元保証人のことを考えることは
あまりないでしょう。

ですが、いざというときに慌てない?ように
折に触れて親族・身元保証人と挨拶程度の連絡を
取っておくことは必要なのではないでしょうか?

 

最低限、会社として、新たに社員の身元保証人と
なってもらった方にはその意思確認を含め、礼状の
一つでも送っておくべきかと思います。

(「保証人になった覚えがない!」というような反応も希に…)

 

※身元保証人については、「身元保証ニ関スル法律」により、
保証期間の制限や会社側の義務が定められています。
身元保証人が常に会社に対して賠償責任を負うわけでは
ありません。

 

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